vol.06 初夏のよりよい眠り支度
心地よい季節となりました。
この時期のよりよい眠りのための準備について、2つほどご紹介します。
一つは、普段の睡眠習慣として、なるべく規則正しくすることがおススメです。そう言うと、寝る時刻を一定にするように意識が向きがちですが、朝目覚める時刻を揃えることがポイントです。また、平日の睡眠不足を補おうと、つい週末は遅くまで寝てしまいがちですが、眠りのリズムを乱してしまうのでおすすめできません。朝寝坊は平日より遅くても2時間までにとどめましょう。普段の習慣をいきなり急に早めることは体に負担で長続きもしません。朝の目覚めも心地よいこの季節に、少しずつ早めていくようにしましょう。
もう一つは、眠りの衣替えです。多くの方が冬服から夏服へとクローゼットの中を衣替えを済ませているのではないでしょうか。睡眠環境も季節に応じて整えるタイミングがあります。昼間の服ほどではないにしても、初夏になるころには、冬までの保温中心の寝具から、通気性を重視した素材を使ったものに変えてみるのがおススメです。昼間の服は暑かったり寒かったりすれば、脱ぎ着して調整ができますが、就寝中はよほどのことがないと、朝まで数時間変えることはありませから、体の周りの温熱環境によっては、睡眠の質を低下させてしまいます。
眠りのリズムを整え、就寝環境を見直すことは、この季節ならではの快眠のための工夫です。
麻ふすも/iwata
汗を吸っては逃がす麻を使った夏の掛寝具
サマーケット/iwata
肌に密着しないようにキルティングを工夫した夏用羽ぶとん
この生活知識の執筆者
鍛治 恵かじめぐみ
- NPO睡眠文化研究会事務局長
- 睡眠改善インストラクター
プロフィール
1989年、ロフテー株式会社に入社。快眠スタジオに配属後、睡眠文化の調査研究業務に従事。睡眠文化研究所の設立にともない研究所に異動。2009年ロフテー株式会社を退社し、フリーで睡眠文化研究を企画する。
著書に「ぐっすり。」(新潮社2013年)
NPO法人睡眠文化研究会
鍛治オフィシャルサイト