vol.03 快眠のもとをつくろう
新緑のまぶしい、気持ちのよい季節になってきました。
気温も上がって朝の目覚めもスムーズになり、徐々に花粉の飛散も落ち着いてくることから日中の活動量も上がってきて、一年のうちでは比較的快眠できる季節になってきたといえるでしょう。
前回のコラムで書きましたが、快眠のためには夜だけでなく、朝の目覚め方にもポイントがあり、体内時計が朝リセットされているのです。目覚めたあと昼間はなるべく人とコミュニケーションをとったり、活動的に過ごすことが大切です。そして、運動をするにもちょっとしたポイントがあります。それは、体温のリズムに合わせるということです。
私たちの体温は、一日の間に約1℃の幅で上下していますが、体温が高い時間帯 ―夕方から早い夜― は運動をするのに適した時間帯なのです。睡眠のリズムと体温リズムは同じサーカディアンリズムで動いていますが、体温が下がるタイミングが眠りやすいタイミングです。もともと体温が高い時間帯に運動をして体温を上げておくことで、その後はぐっと下がりやすくなります。ジョギングでもよいですし、自転車に乗るのもよいです。あるいは、特別なことでなくても、家までの帰り道、一つ手前
で電車やバスを降りて歩く距離を少しだけ延ばすということでもよいです。
よりよい眠りのために、快眠の「素」をつくりましょう。
この生活知識の執筆者
鍛治 恵かじめぐみ
- NPO睡眠文化研究会事務局長
- 睡眠改善インストラクター
プロフィール
1989年、ロフテー株式会社に入社。快眠スタジオに配属後、睡眠文化の調査研究業務に従事。睡眠文化研究所の設立にともない研究所に異動。2009年ロフテー株式会社を退社し、フリーで睡眠文化研究を企画する。
著書に「ぐっすり。」(新潮社2013年)
NPO法人睡眠文化研究会
鍛治オフィシャルサイト